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人に好かれる言葉選び

2025年01月

シリーズ「人に好かれる言葉選び:こんな時どう言う?」11

プライベートでもビジネスでも、良い人間関係を築くには「人に好かれる言葉選び」が大切。このシリーズでは、人と会話するさまざまなシーンにおいて、どんな言い方をすると相手により良い印象を持ってもらえるかを考察します。
※参考文献『賢い人が自然とやっているズルい言い回し』(ひろゆき著・扶桑社)

ケーススタディ(11)取引先に納めた製品に不具合が発生して、相手が怒ってクレームを入れてきたとき
取引先に納めた製品に不具合が生じて、顧客から猛烈なクレームが入りました。相手は怒り心頭の様子。話を聞けば、確かに問題があったことも事実だったので、すぐに次のように言いました。

「申し訳ありません、すぐに交換いたします」
それでも相手は、「交換すれば済むという問題じゃない! もうお前のところとは取引しない」と怒りがおさまりません。相手の怒りをしずめ、今後も取引を継続してもらえるようにするには、まず最初にどんな言い方をすればいいでしょうか。




解答例: 「ええっ!? なんと! ○○○○だったんですね、いやそれは大変なトラブルですね。本当に申し訳ございませんでした」

相手が怒ってクレームを入れてきたとき、なんとか必死に解決策を伝えようとする人は少なくないですが、怒っている相手に対して、最初から解決策を提示してもうまく伝わりません。興奮状態だと理性的な判断よりも感情が先立つからです。こんな時は、まずできるだけ相手の感情に寄り添い、共感することです。相手はどんな損害が出たか言ってきますので、それをこちらからも口に出して「⚪︎⚪︎だったんですね、それは本当に大変だ」と共感します。すると相手は、落ち着いてきて穏やかな態度になってきます。何よりもまず、相手に「自分たちの大変さをコイツは理解しているな」と感じてもらう必要があるわけです。当然ですが、この段階でヘタな言い訳をすると「どれだけ大変だったか、コイツは理解していない」と感じるので逆効果。よけいに神経を逆なでするので要注意です。