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人に好かれる言葉選び

2025年05月

「ハラスメントにならないために:こんな時どう言う?」3

■新シリーズ・「ハラスメントにならないために:こんな時どう言う?」
今やすっかりお馴染みとなった「ハラスメント」。職場では、「ちょっと叱ったらパワハラと言われた」とか「髪型や服装を褒めただけでセクハラと言われた」と嘆く管理職の方も少なくありません。また逆に部下が上司に対してハラスメントする「逆ハラ」も存在します。そこで、どういう言葉や言い方がハラスメントになるのか、どうすればトラブルにならない言い方ができるか、具体例を挙げながら考えていきます。
※参考文献『ハラスメント言いかえ事典』(山藤祐子監修・朝日新聞出版)

ケーススタディ(3)ハラスメントの相談を受けたとき
部下から「◯◯さんからパワハラを受けている」と相談がありました。対象となっている部下は自分が信頼している人だったので、次のように言いました。

「彼のことはよく知っているけど、そんなことする人じゃないよ」

●どこがハラスメントに当たるか:ハラスメントの相談を受けた時、まともに取り合うことをせず、「あなたの思い過ごしでしょう」とか「あなたにも問題があるんじゃない?」などと、否定したり相談した人のせいにしたりすることは、セカンドハラスメントに当たります。

トラブルを回避する言い方:「教えてくれてありがとう。これからは彼の言動を注意して見ておくよ。また何かあったら、すぐに教えてくれるかな」

相談された内容を根拠もなく否定することは避けなければなりません。相談者の言い分を真摯に受け止めてあげることが大切です。逆に「そんなことをするなんてひどいね」などと、一方の話しか聞いていない段階で安易に同調することも公平ではありません。まずは相談しに来てくれたことに感謝し、問題解決に向けて取り組むことを約束します。